石油化学=10月28日~11月1日:ブタジエンの軟調続く、供給潤沢感で
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場、北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は週前半に原油相場が急落した影響から値を崩す場面がみられた。その後は原油相場が下げ止まるのに合わせ、週後半にはベンゼン、PXともに相場は下げ幅を縮小する展開となった。PXの川下であるポリエステル繊維は冬物向けの需要期がピークを越えつつあるため、今後は需要が後退するとみられている。
【オレフィン】
北東アジアのエチレン市場は、12月品の商談がまだ本格化しておらず様子見ムードとなった。ただ、原料コスト指標となる原油相場が軟調に推移しているため、エチレン相場は先行き弱含む可能性があると指摘されている。東南アジア市場では、マレーシアの石化メーカーが誘導品設備の不具合を背景に販売入札を実施した。
アジアのプロピレン市場は軟調となった。
北東アジア着の市場では、中国国内相場が軟調に推移するなか、同国内の需要家は国内価格より高い水準では輸入品を買い付けようとしない。こうした状況下、相場の基調が弱まった。
韓国では、LGケムが12月積みについて販売入札を実施した。
東南アジア市場では、マレーシアの石化メーカー1社が11月積みを対象に販売入札を実施した。
アジアのブタジエン市場は需給緩和感から下げ基調となった。
北東アジア着の市場では、11月以降に複数の域外品が流入する予定となっており、供給に潤沢感がある。一方、需要家は先安観からスポット玉に対する買い気が乏しい。こうした状況下、相場の基調が弱まった。