中国=ポリエチレンの需給が堅調に推移
中国国内のポリエチレン(PE)市場は、2月の旧正月連休明け後、上げ基調となった。背景には、旧正月期間中に原油が大幅に上昇したことがある。また、中国石化メーカーのPE在庫が低いうえ、米国の石化メーカーが寒波の影響で稼働を停止しており、供給に引き締まり感がある。こうした状況下、中国の石化メーカーが工場出し価格を続々と引き上げる動きが見られた。
需要面では、誘導品メーカーが稼働を再開したことにより、在庫積み増しの買いが活発となった。特に農業用の需要が堅調。高密度ポリエチレン(HDPE)では、Blowグレードの最終需要家が旧正月前に必要量を買い付けておらず、足元で在庫補充のため、積極的な買い姿勢を見せている。3月以降は春先の需要期を迎えるため、需要が強まる傾向にある。ただし、旧正月連休明け後の相場の上げ幅が大きい一方、最終需要家が完全に稼働を再開していないため、近く価格が下落に転じる可能性がある。
上海 : 石油化学チーム 金 雪梅 03-3552-2411Copyright © RIM Intelligence Co. ALL RIGHTS RESERVED.