中国=エチレングリコール相場が上げ基調
中国のエチレングリコール(EG)相場は供給タイトを背景に上げ基調となっている。このところの石炭価格の高騰を受け、国内で石炭を原料とするEG設備の稼働率が低下しているためだ。Tongliao Jinmei Chemical Industryは19日、20日からEG設備(年産22万トン)を稼働停止すると発表した。同社のEGは南方地域のポリエステルメーカーに供給されており、今後、同地域の誘導品工場で原料不足になる可能性がある。
中国では、石炭を原料とするEG設備の稼働率は30%程度と極めて低い水準となっている。前年同期比では16%減となった。石炭価格の高騰が続いており、稼働停止中のEG設備がいつ回復するかめどが立っていない。さらに7月以降、江蘇地域で新型コロナウイルス対策のため、揚子江の港に入る船に対し、当局が検査を厳しくしており、輸入船から揚げが遅れている。このため在庫消化が進み、10月11日時点の華東地域のEG在庫は52万3,000トン程度と、前年同時期から77万9,000トン減となった。EG相場の先高観も強まっている。
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