25日 原油は急落、中国需要減退や米国の金融引き締めで
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(6月限)は先週末終値と比べ2ドル95セント安の99.12ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(6月限)は同3ドル7セント安の103.58ドル/バレルと、いずれも急落している。
25日アジア時間の原油市況は複数の弱材料で大きく値崩れしている。ニッセイ基礎研究所の上野剛志上席エコノミストは「主に三つの要因がある」と指摘する。まずは、中国で拡大する新型コロナウイルスによる経済活動の自粛とそれに伴う原油需要の大幅な減退が挙げられる。次いでリビア問題だ。同国石油省は25日、操業を停止していた複数油田が今後数日以内に再開される見通しだと発表した。最後に、日経平均株価などアジア主要株価指数の大幅安である。日経平均株価は先週末と比べ一時600円安の2万6,500円で推移した。先週末の米国株式市場では、ダウ先物やナスダック総合株価指数が大幅安となった。米連邦準備理事会(FRB)の積極的な金融引き締めが、経済の先行き不透明感を強め、同じリスク資産である原油も売られている。
日経平均株価は先週末比524円60銭安の2万6,549円28銭で推移している。ドル円相場は1ドル=128.53円と、先週末の17時時点(128.06円)と比べドル高・円安方向に振れている。
|