30日 原油は続伸、株価上昇で原油への投資意欲が回復
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(7月限)は先週末終値と比べ84セント高の115.91ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(7月限)は同76セント高の120.19ドル/バレルと、いずれも続伸している。 足元は米国がドライブシーズン入りし、ガソリン需要回復への期待感が高まっている状況だ。このなか、アジア時間30日午前の取引ではさらに強材料が示され、相場は続伸している。27日に公表された米国の4月個人支出(PCEデフレーター)が鈍化したため、同国のインフレ懸念が和らいだ。これを受け、米国株価のみならずアジア各国の株式市場が、30日午前の時点で軒並み上昇している。「投資家の投資欲が回復し、株と同じリスク資産である原油への投資が行われている」とニッセイ基礎研究所の上野剛志上席エコノミストは指摘する。また、27日にはイラン軍がギリシア船籍の石油タンカー2隻を拿捕。これが「イランとアメリカの核合意再建に悪影響」(同氏)とされ、原油相場に上昇圧力を加えた。 同氏は目先の注目点として、「ヨーロッパ連合(EU)の首脳会議でロシア産原油の禁輸が合意されるか。また、合意されたとしても実効性があるのか」を挙げた。 日経平均株価は先週末比476円66銭高の2万7,258円34銭で推移している。ドル円相場は1ドル=126.97円と、先週末の17時時点(127.14円)と比べドル安・円高方向に振れている。
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