13日 原油は大幅続落、利上げ加速を受けた景気後退懸念で
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(7月限)は先週末終値と比べ2ドル21セント安の118.46ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(8月限)は同2ドル25セント安の119.76ドル/バレルと、いずれも大幅に続落している。 アジア時間13日の取引では、景気不透明感を背景に、利益確定売りが先行している。米労働省が10日に発表した、5月の米消費者物価指数(CPI)が前年同月比で8.6%上昇した。バイデン米大統領が同日、インフレが長期化する可能性が高いと述べたことで、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げが加速するとの見方が強まり、主要株式市場で株価が急落。世界的な景気後退懸念から、原油先物も売られた格好だ。野村證券の大越龍文シニアエコノミストは「中国上海市の一部地域で再び行動規制(ロックダウン)が拡がるなど、原油需要の後退観測が強まっている」と指摘した。そのほか、13日以降、石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」や国際エネルギー機関(IEA)からの月報発表を控え、持ち高調整の売りも台頭しているようだ。同氏は「景気後退懸念と原油需要動向により、WTIは110ドル、ブレントは113ドルで買いが入りやすい」との見方を示した。 日経平均株価は先週末比788円67銭安の2万7,035円62銭で推移している。ドル円相場は1ドル=134.83円と、先週末の17時時点(133.60円)と比べドル高・円安方向に振れている。 ◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100): 219.77(↑0.81)
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