LPG=11月29日~12月3日:12月CPが市場予想を下回って確定
CFR極東:
先週の極東着相場は大幅続落した。原油安と需給緩和を受けた。Rim Asia Indexは12月2日時点でプロパンが636.25ドルと11月26日比144.75ドル安、ブタンが591.25ドルと同154.75ドル安。1月着の供給は潤沢と伝えられている。一方、日本元売りなど買い手は高在庫や2月CPが1月CPを下回るとの見方を受けた先安観を理由に、スポット調達に消極的だ。1月後半着市場では、プロパン2万3,000トンが11月30日に1月極東着市況対比2ドルのプレミアムで成約されたが、その直後に同荷姿が1月極東着市況対比2ドルのディスカウントでも成約された。商談水準がわずかな間に4ドル切り下がった瞬間だった。
FOB中東:
12月CPはプロパン795ドル、ブタン750ドルで確定した。プロパンは、原油安や極東着市場での需給緩和が反映され、事前の市場予想を下回ったとの指摘が市場関係者から寄せられた。ブタンも、サウジアラムコが在庫の消化を図るため、インド向けの需要喚起を念頭に、市場予想より低い価格で設定した可能性があるとの声が聞かれた。さらに、1月CPはプロパン635ドル前後、ブタン590ドル前後と12月CPを大きく下回ると予想されている。スポット市場でも買い気が弱く、1月積みの商談水準は1月CP対比ディスカウント圏に沈んでいる。
日本国内:
12月渡しの京浜の陸上相場はプロパンが100,800~101,300円、ブタンが98,500~99,000円と軟調。元売り勢がスポット供給に積極的だ。1月CPが12月CPを下回るとの市場予想を背景に先安観が強まっているため。一方、買い手は相場に下げ余地があるとみて、購入を急いでいない。