LPG=3月7~11日:原油につれ安、日韓勢は手当て済み
CFR極東:
先週の極東着相場は週の後半の原油相場の急落とプロパン単体の買い気の後退を背景に下落した。Rim Asia Indexは10日時点で、プロパンが950.75ドルと4日比5.50ドル安、ブタンは975.25ドルと同5.50ドル安。4月着の商談では、日本元売り1社と韓国輸入1社が週の前半までに4月後半着プロパン4万6,000トンを調達し終え、市場から退いた様子。日韓輸入業者が需要を満たしつつあるなか、4月着の買い気は全体的に後退しているようだ。ブタンの商談では、ナフサ価格の高騰で石化原料向けのLPG需要が増加。極東輸入2社がスポット調達に動いた。しかし、台湾輸入1社は応札価格が同社の希望価格を上回ったため、買付け入札をキャンセルした。
FOB中東:
4月CP予想は週の半ば以降、原油安を受けてプロパン890ドル前後、ブタン915ドル前後に下方修正された。スポット市場では、フレートコスト高を背景に、FOB中東積みベースの購入意欲は後退。4月積みカーゴの商談水準はCP対比ディスカウント圏に転落した。欧トレーダー1社が週の前半、北海産ガス1社に4月下旬積みプロパン/ブタン各2万2,000トンを4月CP対比1けた台半ばのディスカウントで販売したと伝えられた。一方、カタール国際石油製品販売会社(QPSPP)は4月19~29日積みプロパン単体、もしくはプロパンリッチを対象とした販売入札を実施した。
日本国内:
3月渡しの京浜の陸上相場は、プロパンが103,200~103,500円に下落した。需給緩和を受けた。一方、ブタンは106,800~107,300円と横ばい。元売り2社がプロパンを103,000円弱でスポット供給したことを受けて、プロパンの需給が緩んだ。このなか、一部のディーラーは数量限定ながらプロパンを103,000円前後で販売打診した様子。