ARA=粗悪バンカー油が流通、供給逼迫の懸念台頭
ARA(アムステルダム・ロッテルダム・アントワープ)で、粗悪なバンカー油が流通しているようだ。市場関係者によると、規格外のフェノールなど化学性添加物が混入している。2018年に米ヒューストンから粗悪油が流出した際と同様、問題が拡大しかねないとの懸念が市場関係者の間で高まっている。
一部の船会社は、販売価格が比較的高い大手石油会社出しのバンカー油の調達を増やしているもよう。一部の供給業者に引き合いが集中し、バンカー油価格は上昇傾向にある。VLSFOの最短の受渡しは8月16日以降という。欧州ではこのところバンカー油在庫が増加し、その一部をシンガポールやフジャイラなどへ輸出している。今後、アジアや中東の主要港に粗悪油が広がる可能性があり、これらの港では品質問題に対策を講じることが求められるとの指摘も出ている。
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