東ガス=メタン合成で共同研究を開始、バイオリアクター利用
東京ガスは13日、バイオリアクター(生体反応器、*)を利用するメタン合成(メタネーション)技術の実証に向けた研究を開始したと発表した。取り組みは、創薬などを手掛けるシンセティックゲシュタルト(島田幸輝社長)、東京工業大学との共同による技術実証に向けた基礎研究。シンセティックの人工知能(AI)を活用した酵素機能の予測モデルによる酵素探索技術や、東工大地球生命研究所の研究室(ショウン・マックグリン准教授)が持つメタン生成菌と酵素の培養条件の最適化技術などを活用し、反応速度を大幅に向上させた改良メタン生成菌の開発を目指す。
バイオリアクター、経済性向上が必要 東ガスの説明によると、バイオリアクターは発酵食品や醸造食品などの生産に活用されている技術で、都市ガスの原料であるメタネーションにも活用可能だが、経済性を高めるためにメタン生成菌の反応速度の一層の向上が必要という。東ガスは2022年3月にメタネーションの実証試験を開始し、並行して複数のメタネーション技術の開発も予定している。今回の共同研究は、その技術開発の一環。バイオリアクターの共同研究の成果も踏まえ、2020年代後半に技術実証を開始する計画。
(*) 微生物や酵素などを用い、ある物質を他の物質(生産物)に変換する反応器。生物反応装置。
図の出所: 東京ガス記者発表
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