東急建=水素で建設現場の脱炭素化、帝人と実証へ
東急建設は17日、帝人と共同で、水素燃料電池を建設工事現場の電源として活用する実証実験を2023年4月から実施すると発表した。東急建が手掛ける渋谷駅周辺開発の建設工事現場で、帝人が国内で販売する英国のインテリジェント・エナジー(IE)社製の水素燃料電池を使用する予定。実証実験では水素燃料電池の活用による騒音や振動などの低減効果を確認し、水素燃料電池の安全性や信頼性を評価する。 東急建の説明によると、建設工事の夜間の現場では、照明や警告板などの電気設備の電源が必要となるが、軽油やガソリンを燃料とする発電機を利用することが多いという。一方で軽油・ガソリン発電機は、二酸化炭素(CO2)排出のほか、騒音や振動、臭気などで周辺住民の生活を害することが課題。 IEの水素燃料電池は廃棄物が発生しないことに加え、1台あたりの重量が約10kgと軽量・小型であるため携帯性に優れ、軽油・ガソリン発電機に比べ騒音が少ないとされる。他方、水素燃料を貯蔵する圧力容器には、帝人のグループ会社の複合材料容器「ウルトレッサ」を採用する。同容器は、炭素繊維とガラス繊維で作られた圧力容器で、自動車や消防、医療などの幅広い用途での実績がある。
参考写真の出所: 帝人 記者発表(2021年2月1日)
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