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パキスタン=LNG輸入計画にまつわる紆余曲折

2018/06/22 12:00

 パキスタンで最初の浮体式貯蔵再気化ガス装置(FSRU)が商業運転を開始して以来、多くの企業がFSRUの計画を打ち出してきたが、具体化したのはごくわずかだ。現時点で申請されている5件の計画に対し、商業運転にこぎつけているのは2件に過ぎない。まず最初に米国のエクセラレートエナジーが2015年に操業を開始した。これに続き、BWシンガポールが2017年末に運転を開始している。しかしBWシンガポールは17cbmFSRUBW Integrity」を2017年までに操業体制を整えたが、その後はトラブルに見舞われた。実に3カ月にわたり稼働停止や稼働率の引き下げが余儀なくされたのだが、その要因はFSRUを通じ輸入したLNGを利用する予定だった3件の火力発電所の稼働開始が遅れたためだ。これらの発電所は大幅な遅れの末、5月末までに稼働を開始した。これにより、同国2基目となるFSRUは通常稼働への復帰を果たした。

 

 パキスタンにおける第3FSRUは、トルコのグローバル・エナジー・インフラストラクチャー・リミテッド(GEIL)がカタールペトロリアム(QP)、ノルウェーのホーグLNG、仏トタル、三菱商事、米エクソンモービルと企業連合(コンソーシアム)を設立、計画を進めていた。このコンソーシアムは2017年末までに解体された。GEILが引き続き計画を推進していたが、201711月にコンソーシアムが解消したことで、契約の履行が難しくなったことから、ホーグがFSRUの提供を打ち切った。GEILはその後、FSRUに基づくLNG基地計画の期限延長を模索している。

 

 第4FSRU計画は2019年初めの運用開始が計画されている。2017年には、新たなFSRUがパキスタンの大手2大財閥であるYBグループおよびSapphireグループから発表された。計画名はEnergasLNGターミナルで、Q-FlexもしくはQ-Max級のLNG船をFSRUとして借り受け、トーリング形式で運用する。

 

 またつい先ごろ、Bahria財閥が同国5番目となるFSRU計画を発表した。ソンミアニに立地し、パンジャブ州のラホールにパイプライン網を通じガスを供給する。この計画はまだ初期段階にあり、稼働開始時期については明らかとなっていない。

 

 

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