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シンガポール=船舶油など扱う仲介2社、北朝鮮との不法取引で米制裁リストに

2018/10/26 18:00

 米財務省は25日、シンガポールに拠点を置き、船舶燃料油などを取り扱う仲介業者のWee Tiong社とその系列会社のWT Marine社を経済制裁リストに追加した。この2社は、北朝鮮に対する資金浄化、麻薬取引、船舶燃料油の不正取引などをした疑いが持たれている。ただ、市場関係者によると、シンガポールのバンカー市場に影響はないとみられている。
 市場関係者らによると、WT Marine社は2016年、シーライツマリタイムサービス社(既に倒産)から艀11隻を譲り受け、シンガポールなどで船舶燃料油の受渡し業務を行っていた。ただ、「実態は不明だった」(市場関係者)との声もある。同社は、これらの艀を使用し北朝鮮の船舶に対し不法取引をしたといわれている。
 シンガポールでは、17年1月のマスフロメーター(MFM)の設置義務化以降、燃料受渡しの透明性と効率性が向上。以前は数量をごまかすなどして利益を上げていた業者の経営を圧迫する結果につながっている。こうした業者は、違法と承知しつつ、ベトナムから朝鮮半島にかけての沿岸部で燃料油を販売・受渡しするなど、新たにビジネスを見出す必要があったとされる。
 市場では、2020年のIMO硫黄規制に向けて、シンガポール港湾局(MPA)が供給業者数の絞り込みを加速しているとの見方がある。「潤沢な資産を持ち、透明性のある取引を手がける業者のみが生き残る」(市場関係者)との指摘も聞かれる。

東京 : 山岡 彩奈  03-3552-2411
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