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シンガポール=LNG取引の重要拠点化進む

2017/10/06 12:00

 液化天然ガス(LNG)市場は豪州、米国、アフリカ、ロシアで天然ガスの大型プロジェクトの生産開始が今後相次ぐことから、世界的規模での供給過剰がしばらく続く見通し。先月2021日にCWC主催のアジアパシフィックLNGサミットがシンガポールで開かれた。この会議でアジアのLNG取引の動向を取材してみた。

 

 アジアパシフィック・サミットでは「(LNG)供給過剰は少なくとも2023年まで続く」(LNGトレーダー)との声が聞かれた。一方需要も安定して拡大しており「(需要の)増加分の半分以上をアジアが占める」(LNG生産会社)という。日本の大手商社の殆どはシンガポールにLNG取引部署を開設しており、一部はシンガポール店をLNG取引の中枢に据えた。

 

 世界のLNG販売会社がシンガポールを拠点に南アジアや東南アジアの新興LNG輸入国への売り込みを強めており、こうした動きはアジアの公益企業の間でも広がっている。東京電力と中部電力のエネルギー事業の合弁会社であるJERAの子会社JERAトレーディング・シンガポールは、来年から石炭に加えLNGも取引対象にするという。これまでは日本での輸入が中心だったが、今後は販売(転売)にも力を入れることが背景だ。

 

 シンガポールのエネルギー大手パビリオンエナジーはこのほど、独エネルギー会社ユニパーと、お互いのLNG受入基地を利用し合うこと内容で合意した。パビリオンエナジーはユニパーのロッテルダムとロンドン基地を使用することができ、ユニパーはシンガポール基地を利用できる。アジア諸国のLNG売買が拡大するなか、パビリオンエナジーとユニパーは今回の合意で、両社の取引柔軟性が高まると期待している。

 

シンガポール 萩本 智史  03-3552-2411
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