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中国=フェノール市場動向

2019/06/28 12:00

 中国のフェノール(PH)市場価格がこのところ反発している。背景には、中国商務部が米国、欧州、韓国、日本、タイなどからの輸入PHに対しアンチダンピング税の徴収を決めたこと、原料であるベンゼンおよびプロピレン相場が堅調に推移すること、トレーダーの手持ち玉が薄いなか、売り渋りを見せていることなどがある。

 

 市場関係者によると、ここ数年、中国のPHの輸入量は減少している。このためアンチダンピング税の徴収が市場に与える影響は軽微とみられる。ただ、原料価格の上昇によるコスト押し上げ効果が大きいという。

 

 原料であるベンゼン市場は、米国からのベンゼン供給がタイトな状況。逆にアジアから米国向けのアーブトラージが開いており、韓国積みのベンゼン相場が堅調に推移している。これにより、中国の各石化メーカーがベンゼンの販売価格を引き上げた。また、プロピレンも誘導品の需要が増え、価格が上昇。PHの生産コストを押し上げた。

 

 先行き相場については、中国石化の販売価格が影響を与えるとの見方がある。仮に中国石化が再度販売価格を引き上げる場合、市場の基調が強まり、相場がもう一段と上昇する可能性がある。しかし、足元のPH生産設備の稼働率が高いうえ、港の在庫も増えつつあるため、供給には余剰感がある。一方、誘導品の需要は弱く、一部ビスフェノール(BPA)設備が定修中にある。このため、PH相場が大幅に上昇することはないとの観測もある。

 

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