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気象庁=エルニーニョ現象が終息、秋にかけて平常の状態続く見込み

2019/07/10 19:57

 気象庁は、10日に発表した「エルニーニョ監視速報」の中で、6月時点でエルニーニョ現象が終息したとの見解を示した。今後、秋にかけてエルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生しない、平常の状態が続く可能性が高い(60)とした。前月の発表では、夏にかけてエルニーニョ現象が続く可能性が70%で、秋にかけてもエルニーニョ現象が続く可能性が60%だった。

 

 6月の実況では、エルニーニョ監視海域の海面水温が基準値よりも高くなり、その差は+0.3度だった。エルニーニョ現象発生の判断に使用されている5カ月移動平均値の3月の値は+0.6℃となり、8カ月連続で+0.5℃以上だった。

 6月の太平洋赤道域の海面水温は、日付変更線付近を中心に平年より高く、東部で平年並だったという。また、海洋表層の水温は、中部で平年より高く、東部で平年より低かった。太平洋赤道域の日付変更線付近の対流活動は、西部で平年より活発で、中部の大気下層の東風(貿易風)は平年より強かった。このような海洋と大気の状態から、エルニーニョ現象が終息したと結論付けられた。

 今後の見通しとして、エルニーニョ予測モデルは、今後秋にかけてエルニーニョ監視海域の海面水温が基準値に近い値で推移すると予測された。以上のことから、今後秋にかけて平常の状態が続く可能性が高いとした。

 

 エルニーニョ現象が発生すると、日本では冷夏、暖冬になりやすい傾向があるといわれている。南米ペルー沿岸から太平洋赤道付近の日付変更線にかけての広い範囲で、海面水温の高い状態が半年以上続く現象で、世界的に異常気象をもたらす。

 一方、ラニーニャ現象が発生した場合、夏季は太平洋高気圧が北に張り出しやすくなり、西日本、沖縄・奄美では南から暖かく湿った気流の影響を受けやすくなる。このため、北日本を中心に気温が高く、日照時間の多い傾向が強まり、西日本の太平洋側を中心に雨が多くなりやすい。また、冬季は西高東低の気圧配置が強まり、気温が低くなる傾向がみられる。

 

エルニーニョ現象の発生確率(20195月~201911月)

 

エルニーニョ監視海域の海面水温と南方振動指数の最近1年間の値

エルニーニョ監視海域における基準値との差の5か月移動平均値。海面水温と南方振動指数の最新月は速報値。

 

エルニーニョ監視海域の海面水温の予測(5ヵ月移動平均)

エルニーニョ監視海域の海面水温の基準値との差の5か月移動平均値の実況と予測を示した時系列グラフ

エルニーニョ/ラニーニャ現象の経過と予測

エルニーニョ監視海域の海面水温の基準値との差の5か月移動平均値(指数)の推移を示す。

4月までの経過(観測値)を折れ線グラフで、エルニーニョ予測モデルによる予測結果(70%の確率で入ると予想される範囲)をボックスで示している。

指数が赤/青の範囲に入っている期間がエルニーニョ/ラニーニャ現象の発生期間である。

 

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