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石油化学=12月7~11日:シェルの不具合に注目も、相場の変動乏しく

2015/12/14 07:00

【アロマティクス】
 北東アジアの芳香族製品相場はコスト指標となる原油相場が軟化したため、絶対値では前週から軟調となった。一方で、週半ばに中国の寧波中金石化(Ningbo Zhongjin Petrochemical)や、エクソンモービルのシンガポールで不具合の情報が出たことから、芳香族製品相場と原油やナフサとのスプレッドは、拡大傾向を示した。

アジアのエチレン相場はもち合い。シェルがシンガポールで保有するナフサクラッカーの問題が長期化する可能性があるとの見方が出ており、供給引き締まり感が強まっている。これは相場を支えている。シェルは、エチレンプロピレンなどオレフィンに加えて、一部誘導品に対してもフォースマジュール(不可抗力条項)を宣言した。一方、大半の需要家は誘導品との採算性を考慮し、高値での買付けに抵抗を示している。誘導品メーカーの多くは生産量を減らしているか、または減産を検討している。このなか、相場の上値が抑えられている。

【オレフィン】
アジアのプロピレン相場はいずれもほぼ同水準で推移した。北東アジア市場では、12月品の売り物が薄いうえ、東南アジアでシンガポールシェルのナフサクラッカーがトラブル要因で稼働停止していることを受け、供給タイト感がさらに強まった。しかし、誘導品の需要が振るわないうえ、原油市況が安値圏で推移しているなか、相場は先週比ほぼ同水準となった。韓国積みでは、2016年の長期契約の交渉が中心となり、スポット玉に対する売り買いの商談が薄い格好となった。中国国内の設備関連では、寧波海越のプロパン脱水素(PDH)設備が週前半に稼働再開した一方、浙江衛星石化のPDH設備が10日から稼働停止した。日本では、JX日鉱日石エネルギーが仙台にある製油所残油流動接触分解装置(FCC)が稼働再開時期は20日に延期した。東南アジア市場では、マレーシアのPDH装置にトラブルが生じているとの噂がある。また、タイのIRPC社が保有する年産32万トンの深度接触分解装置(DCC)が12月後半に稼働を開始する予定だったが、2016年1月初めに延期した。

北東アジア着のブタジエン相場は小幅高に推移した。シェルのナフサクラッカーが停止し、ブタジエンの供給も止まっているため、タイト感が強まっている。これを受けて売り手は姿勢を強めている。これに対し、需要家は合成ゴムとブタジエンのスプレッドが十分ではないとして、買唱えの引き上げを控えている。このため、売り手と買い手の唱えは、700~750ドル程度と格差が広がり、固定価格では成約しづらい商況となっている。

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