アジア石油製品=12月9~13日:ライトナフサは需給タイト感増す
ガソリン 北東アジア積みガソリン(MR船型)の市況連動相場はもち合った。東南アジアの需要が振るわない。ベトナムのペトロリメックスが2020年1~3月積みとして90.8RONガソリンのターム買付け入札を実施している。対象数量は月間MR船型1カーゴ。この他、フィリピン向けに92RONガソリンの需要が見られる程度のようだ。供給面では、台湾フォルモサ石油化学(FPCC)が1月19~23日積みとして92RONガソリン50万バレルを販売している。価格はFOBベースでシンガポール市況(92RON)に対し1.30ドルのプレミアムと伝えられた。中国石油1社が1月10~11日華南積みの92RONガソリンMR船型の販売に動いていた。
ナフサ 北東アジアのスポット市況は、「カーゴ到着45日前の評価や1月前半着の評価での成約をカーゴ到着30日前の評価で換算すると、日本着相場は35ドル前後のプレミアムに相当する」とアジアの市場関係者はいう。それに基づくと、「ヘビーフルレンジナフサとライト系グレードが同水準で成約されており、ライトナフサ市況の需給タイト感が増している」(同)ようだ。
中間留分 北東アジア積み0.001%S軽油(MR船型)の市況連動相場はまちまち。日本積みは軟化した一方、中国積みは変わらず。需要が振るわず、需給は緩んでいる。これが、日本積みの相場を下押した。1月中旬日本積みの0.001%S軽油MR船型が成約されたとの情報が寄せられた。価格はFOBベースでシンガポール市況(0.001%S)に対し60セント弱のディスカウントと伝えられた。また、中国石油1社が足元、1月積みとして0.001%S軽油MR船型の販売打診に動いている。トレーダー筋によると、中国の石油会社は売り圧力が強いようだ。
重油 韓国積み0.5%S重油(MR船型)の市況連動相場は横ばい。韓国石油各社はシンガポールなどからの輸入を増やしている。用途は内航船向けや0.3%S重油の基材が主流のようだ。アジアの石油会社によると、「アジア域内の0.5%S重油の市況は堅調に推移している」という。シンガポールでは、残渣油在庫は前週比2%程度増加している一方、VLSFOの海上在庫は800万トン程度に減少している。一時は1,000万トン以上となっていた。今後、VLSFO需要が増加すると見込まれる中で、トレーダーによる売り込みが進み、VLSFO在庫は減少するとみられている。
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