LNG=12月16~20日:DES北東アジア相場は下落、需給の緩さ目立つ
【DES北東アジア】
DES北東アジアのスポット相場は軟化した。商いの中心となる2月前半着は5.25~5.55ドル。日本、韓国や中国向けの需要が限られた一方、スポット玉が潤沢となった。北東アジアの需要家は、相場に先安感が強いうえ、足元の在庫が依然として高めに留まったことから、スポット購入を控えた。特に中国勢の買いが途絶えた。米中貿易摩擦の影響で景気が後退するなか、ロシア産天然ガス「シベリアの力」の供給が12月入り後に始まったことで各地の輸入基地では在庫が積み上がり、中国石油天然気(ペトロチャイナ)や中国海洋石油(CNOOC)は長期契約玉の転売に動いた。
【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】
アンゴラLNGが17日に締め切ったアンゴラプロジェクト(年産520万トン)出を対象とした1月上旬から2月末に到着するカーゴの販売入札は、インド向けにトレーダーが落札するとの見方が有力。アンゴラプロジェクト(年産520万トン)では今年に入り毎月5~6カーゴがコンスタントに出荷されている。アンゴラLNGが欧エネルギー大手RWE、欧トレーダーのグレンコア、ビトールと短期契約を結び毎月2~4カーゴを供給するとともに、残りの1~3カーゴを入札経由でスポット販売している。
【FOB中東、DES南アジアおよび中東】
国営パキスタンLNG(PLL)が17日に締め切った2月16~17日着の買付け入札は、欧トレーダーのガンボー、トラフィギュラ、アゼルバイジャン国営石油(SOCAR)、ペトロチャイナが応札した。このうちペトロチャイナは、最安値となるブレント原油相場の8.5940%を提示した。