石油化学=12月16~20日:エチレン小反発、減産の動き広がる
【アロマティクス】
北東アジアの芳香族製品相場は堅調に推移した。OPEC会合で減産幅の拡大が合意されたことで、原料コストの指標となる原油やナフサ相場が底堅く推移したことを受けた。加えて、採算性の低下により、芳香族製品設備の稼働率を引き下げるとの見方が出ていることも、相場を下支えする要因となった。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は強含んだ。採算性の低下を受けて、一部のメーカーが減産を行っているようだ。これにより供給の余剰感が後退したことから、相場は押し上げられた。ただ2020年の契約価格交渉が継続しているなか、スポットの商談は活発ではない。週後半には、足元の成約可能な水準は730ドル程度との見方が聞かれた。
アジアのプロピレン市場はいずれも強含んだ。
北東アジア市場では、売り手側の販売圧力が解消されており、安値売りするトレーダーが見られなくなった。こうした状況下、相場の下値が押し上げられた。ただし、長期契約の交渉が終わっていないなか、スポット玉の商談が薄い商況が続いた。
韓国積みでは、長期契約の交渉が中心となっており、スポット玉の取引が乏しい。
アジアのブタジエン相場は、いずれも弱含んだ。
北東アジア市場では、中国国内相場が軟調となっているうえ、多くの需要家が1月までの必要量を買い付けており、スポット玉に対する買い気が薄まった。こうした状況下、相場の基調が弱まった。
東南アジア市場では、メーカー1社が入札を通し12月25~1月5日積みの玉を販売した。