アジア石油製品=1月20~24日:92RONガソリンは下落、需要不振で
ガソリン 北東アジア積み92RONガソリン(MR船型)の市況連動相場は弱含んだ。需要不振が相場を下押した。インドネシアを中心とした東南アジアの買いが低迷している。インドネシア国営プルタミナによる2月のターム引き取り予定数量は800万バレルに留まっているようだ。一方、2月韓国積みの92RONガソリンMR船型について、シンガポール向けの買唱えがFOBベースで同市況対比2.00ドルのディスカウントで寄せられているようだ。韓国の売り手は割安と判断し、商談に応じていない。中国石油1社は2月下旬天津積みの92RONガソリン2万9,000トンの販売に乗り出していたものの、成約は確認されていない。
ナフサ 欧州や地中海など西側諸国からアジア向け1月のナフサ供給量は240万トンと前月比40%増の見通しで、中東製油所の定修入りによる供給減少を穴埋めする格好となっている。一方、米国ではトラブルなどによる製油所停止が相次ぎ、今週時点で製油所の稼働停止規模が原油処理日量で前週比24万6,000バレル増の72万8,000バレルとなっており、2月の米国からアジア向けナフサの供給は引き締まりそうだ。
中間留分 韓国積み0.001%S軽油(SR船型)の市況連動相場は、シンガポール市況(0.001%S)に対し70~80セントのプレミアムと前日から35セント安。韓国品の持ち込み先の1つである日本の需要後退観測が弱材料となった。日本国内では、このところ艦船用軽油の入札案件がなく、商社などが海外からの調達に積極的ではない。売り手側も、価格を引き下げて販売せざるを得ない状況のようだ。市場関係者によると、2月韓国積みSR船型の0.001%S軽油が、FOBベースで同市況に対し70~80セントのプレミアムで成約されたという。
重油 韓国積み0.5%S重油(MR船型)の市況連動相場は週前半に軟化し、のちに反発した。週始めには、割高感からトレーダーの買い気が後退したことで、相場も下落した。週後半になると、アジア域内で春節の長期休暇を前に駆け込み需要が増えたことに押し上げられた。台湾のフォルモサ石油化学(FPCC)は1月29~31日積み4万トンのVLSFOを販売。価格はFOBベースでシンガポール市況(0.5%S重油)に対し35~45ドルのプレミアムという。買い手は中国船舶燃料(Chimbusco)。一方、中国では、2月1日から同国に寄港する船舶にバンカー油を供給した業者に、13%の増値税を償還する政策を発表した。国内の業者にVLSFOの供給を促す方針。
|
|