原油・コンデンセート=1月27日~31日:3月アッパーザクムが大幅下落
中東原油/コンデンセート 3月積みアブダビ産アッパーザクムの市況連動相場は、下落した。需要減少が相場を押し下げた。28日の市場で、米エクソンモービルがアッパーザクムの売りに動いた。エクソンモービルは2カーゴのアッパーザクムを、それぞれOSP指標に対して75セントのディスカウントと、ドバイ市況に対して2.05ドルのプレミアムで売り唱えたが、これらの売唱えに反応する買い手は浮上しなかった。日本商社は、「新型肺炎の感染拡大で経済活動が停滞しており、アジアにおける精製マージンが急速に悪化している。そのため、中国をはじめ、アジア諸国の石油会社が製油所の稼働率を下げ、需要が減少している」と指摘した。東南アジアのプレーヤーは、「エクソンモービルは、シンガポールの自社製油所の稼働率を下げたことで例月以上に手持ちのカーゴが増えたため、商い終盤でも売りに動いているのだろう」との見方を示した。
アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ原油/コンデンセート 3月積み東シベリア産エスポの市況連動相場は下落した。エスポの代表的な需要国である中国では新型コロナ肺炎の感染拡大の影響で、複数の都市の公共交通機関が閉鎖されており、軽油などの需要が大幅に減少しているとみられる。中国は現在、旧正月入りしていることもあり、エスポの商談は全く聞かれないものの、エスポの成約可能水準は、ドバイ市況に対して4ドル台後半のプレミアムに落ち込んでいる、とシンガポールのトレーダーは指摘した。
南方原油/コンデンセート 3月積みマレーシア産原油の商いでは、同国国営ペトロナスが23日に締め切った入札で、ベルタムを販売した。対象となった27~31日積み20万バレルが、DTDブレント指標に対して8.50ドルを小幅上回るプレミアムで落札された。これは前回の2月積みベルタムを対象とした入札の落札価格とほぼ同水準となる。今回の落札者はアンポールとみられる豪州の需要家。
|