アジア石油製品=2月17~21日:92RONガソリンは下落、需給緩和で
ガソリン 北東アジア積みガソリン(MR船型)の市況連動相場は下落。需給が緩んでいる。新型コロナウイルスによる肺炎感染の影響で、中国が輸出を増やしている。一方、インドネシアを中心とした東南アジア諸国のスポット需要は低迷している。その中、中国海洋石油(CNOOC)が18日、3月20~21日華南積みの92RONガソリンMR船型をスポット販売した。価格はFOBベースでシンガポール市況(92RON)に対し小幅なディスカウントと伝えられた。
ナフサ アジアのナフサ市況について、「今後もまだ下落する可能性もあるが、新型肺炎を取り巻く動向次第で不透明感が強い。ただ、4月にはナフサクラッカーの定修期による需要減が見込まれるため、基本的に弱含み傾向が続く」と、アジアの石油会社はみている。
中間留分 北東アジア積み0.001%S軽油(MR船型)の市況連動相場は弱含んだ。需要減退が、相場を下押した。0.001%S軽油の仕向け先が限られているため、トレーダー筋の買い意欲が弱まっている。3月日本積みの0.001%S軽油MR船型が、FOBベースでシンガポール市況(0.001%S)に対し80セントのディスカウントで成約されたとの情報が寄せられた。また、日本の元売り1社が3月積みの0.001%S軽油MR船型をFOBベースで同市況対比65セントのディスカウントで販売したようだ。
重油 韓国積み0.5%S重油(MR船型)の市況連動相場は下落。需給緩和感の台頭が弱材料となった。アジア域内では引き続き、新型肺炎拡大により海上物流が停滞。VLSFOの基材となる0.5%S重油の需要が後退局面にある。一方、中国などから供給が増加する見通しだ。中国政府が2月に増値税償還政策を実施してから初めて、ペトロチャイナが2月積みとして0.5%S重油5,300トンを輸出した。台湾では、フォルモサ石油化学(FPCC)が3月積み0.5%S重油の販売の機会を窺がっている。
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