電力=3月23~27日:東西ともに一段安、潤沢な太陽光と高めの気温で
3月23~27日受渡の電力スポット価格24時間の週間平均は、前週比で東西ともに下落。前週に比べ、高めの気温で推移したほか、全国的に天気にも恵まれ太陽光発電による供給も潤沢となり、需給緩和感の強まりから下押し圧力が強まった。
週を通じて上値の重い展開が続き、全国的に晴れ間が広がる予報となった25日受渡では北海道で1.00円の安値を付けたほか、東北では0.50円と1円を割り込む約定も見られた。連日で東北-東京間の市場分断も発生し、東北安/東京高の相場も常態化しつつある。市場関係者からも「東北での余剰が強まっている影響」との声が聞かれ、その一因として3月2日から営業運転を開始した能代石炭火力3号機(定格出力60万kW)の影響を指摘する声も一部で聞かれた。全般的には、引き続き気象動向が価格に大きく影響し、特に西日本では曇天が予想された場合、それまで頻発していた中国-九州間の市場分断が解消する日も見られた。週を通じた実勢高値は、23日受渡の北海道で付けた28.00円、実勢安値は0.01円で、23~25日受渡は九州で、26日受渡は東北でそれぞれ付けた。 エリア別に24時間の週間平均を見ると、北海道は前週比0.32円高の9.99円、東北は同0.90円安の6.54円、東京は同0.59円安の7.02円、中部から四国の5エリアは同1.11円安の4.41円、九州は同1.05円安の4.05円だった。
JEPXの先渡市場では、約定がなかった
東京商品取引所の電力先物市場でも約定がなく、オファー/ビッドも低調だった。
3月30日の週も、上値の重い展開が続きそう。週前半は曇天の地域が多く太陽光発電は限定的となりそうだが、引き続き高めの気温が予想され、需要は鈍化傾向が続くと見られる。なお、今週から新年度に入るため、年度末による燃料消費の動きや、相対電源契約もいったんリセットされる動きが多くなると見られ、3月中に見られた極端な安値での取引は解消されると見られる。 |
受渡日 |
23日 |
24日 |
25日 |
26日 |
27日 |
システム |
5.29 |
5.80 |
5.42 |
5.05 |
5.59 |
約定量 |
792,230 |
805,305 |
798,864 |
830,037 |
799,543 |