原油・コンデンセート=6月22〜26日:マーバン、OSP-70セントで成約
中東 8月積みアブダビ産軽質油種の商いでは、先週の市場で、JXTGエネルギー、コスモ石油、出光興産ら日本の需要家と、リライアンス工業(RIL)などインドの需要家が、8月積みマーバンを調達した。そのこのうち、コスモは欧ビトールから1カーゴのマーバンを手当てした。価格はOSP指標に対して70セント前後のディスカウントと伝えられた。また、RILはマーバンをドバイ市況リンクで手当てしたようだ。RILは既報の通り、先週アラムコトレーディングから200万バレルのマーバンを、ドバイ市況リンクで調達していた。マーバンは直近の公式販売価格(OSP)に割高感があるうえ、7月積みサウジアラビアなどの産油国がアラブエクストラライト(AEL)の供給削減をほとんどしなかったことから大幅なディスカウントに落ち込んだ。
アフリカ・欧州・ロシア・アフリカ 8月積み東シベリア産エスポの市況連動相場は、ドバイ市況に対して3.00〜3.10ドルのプレミアムとなった。長距離航路の船運賃が下落していることから、エスポの代表的な買い手である中国勢にとって競合油種であるアフリカ産やブラジル産などアービトラージカーゴのアジアへ流入しやすくなっていることが、エスポの相場の下げにつながった。欧州のトラフィギュラは8月積みのエスポを販売したと伝えられた。買い手の詳細は不明ながら、価格はドバイ市況に対して3.00〜3.10ドルのプレミアムだったようだ。
南方 豪州産重質原油の商いでは、バンゴーの生産再開が早くとも今年の第4四半期になるとお見方が強まっている。バンゴーは既報のとおり、浮体式生産貯油出荷設備(FPSO)が4月以降、メンテナンス入りしているため、生産を停止。生産再開は当初の予定では今年後半とされていたものの、少なくとも9月までに再開する可能性はないとみられている。これは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響によるもの。事情に詳しい市場関係者は「コロナウイルスの影響で、シンガポールにあるドライドックでのFPSOのメンテナンスの工程に遅れが発生している」と述べた。 |