原油・コンデンセート=7月27~31日:アラムコ、クフコンデンセートを大量に販売
中東
9月積み中東産コンデンセートの商いでは、これまでにアラムコトレーディングが計500~600万バレルのサウジアラビア産クフコンデンセートをアジア向けに販売した。サウジアラムコが資本提携するSオイルと現代ケミカル、SKエナジーら韓国の需要家向けに計5カーゴが販売されたほか、ビトールや欧トラフィギュラ、グレンコアらトレーダーが各1カーゴを調達したようだ。価格の詳細は不明だが、一部のカーゴはドバイ市況に対して1ドルやそれ以上のディスカウントだったようだ。サウジアラビア国内のラスタヌラ製油所(日量55万バレル)が定期修理に入るため、アラムコトレーディングは大量放出に踏み切ったとの情報が寄せられた。
アフリカ・欧州・ロシア・アメリカ
9月積み東シベリア産エスポの市況連動相場は、ドバイ市況に対して70~80セントのプレミアムに下落した。中国でジェットなどのマージンが低迷しており、独立系石油会社の買い気が鈍いなか、トレーダー勢が未だに9月積みの未消化玉を抱えており需給が緩い。トレーダーは9月積みエスポを中国の需要家へ転売した。価格はドバイ市況に対して70~80セントのプレミアムだった。シンガポールのトレーダーは、「エスポのセンチメントは弱い。同成約位の水準でないと中国勢の買いが出てこない」と指摘した。
南方
9月積み豪州産NWSCの市況連動相場はDTDブレント指標に対するディスカウントが3.00~3.10ドルに下落した。アジアにおけるナフサのクラックスプレッドが低迷するなか、中東産コンデンセートのアジアへの流入増加によってNWSCなどの南方産コンデンセートの需要が侵食されていることで、需給が緩和している。9月積みNWSCは、三井物産と英BPに各1カーゴが割り当てられている。このうち、三井物産のカーゴは現時点でも成約は伝えられていない。