国内石油製品=7月27~31日: 陸上 元売り仕切り引き上げで相場底上げも、販売不振で上値重たい展開
【陸上】
ENEOSをはじめとした主要出し元が仕切り価格を前週から4円引き上げた。7月積みのサウジ原油調整金バレルあたり6.1ドル上昇分を、8月の仕切り価格に転嫁したとみられる。これを受け、東名阪の製油所出しは概ね底上げされた。ただ、7月末にかけての月次販売枠の消化売りが残ったため、エリアや油種によっては相場の上げ幅が限られた。とくにガソリンや軽油は7月後半の販売不振が響き、上値が重たい展開となった。最終営業日には8月渡しに移行、相場はさらに一段切り上がった。7月末の売り込みが止み、安値玉が一掃されたため。ただし、元売り各社が翌週の仕切り価格を引き下げるとの見方から先安観が強く、手持ちを早めに消化しようとする向きもみられた。新型コロナ感染拡大が再び懸念され始めたことで、燃料需要の低迷に対する懸念も広がった。
【海上】
陸上同様に元売り各社が仕切り価格の大幅引き上げを受け、週半ばに市況が大幅に切り上がった。ただし、週末は原油、先物相場が下落したことなどもあり、やや軟調だった。とくに軽油、重油の売り込みが強かった。輸入玉の流入が伝えられるほか、販売不振に対する懸念も強く、需給の緩みが警戒された。灯油も7月中にすでにタンク在庫のため込みが一巡したため、買い気が弱く、やや売り優勢の様相を呈した。
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