LPG=9月7~11日: 相場は軟調、原油安で
CFR極東:
極東着相場は先週、プロパンの需給緩和と原油安を背景に急落。Rim Asia Indexは10日時点でプロパンが338.75 ドルと9月4日比29.75ドル安、ブタンが386.00ドルと同24.75ドル安。プロパン単体の需給は依然として緩い。韓国向けでプロパン2万3,000トン2カーゴがこのところ成約に至ったもよう。価格は10月極東着市況対比30ドル台のディスカウントだったとみられている。ブタン付きカーゴでは、日本の元売り2社など複数の買い手が10月着プロパン/ブタン同率玉の購入に関心を示している様子。インドネシア向けでは、欧トレーダー2社が10月後半着プロパン/ブタン各2万3,000トンをいずれも10月CP対比10ドル台半ばのプレミアムで購入したようだ。
FOB中東:
10月CP予想はプロパンが350ドル前後、ブタンが355ドル前後に下方修正された。原油相場の急落を受けた。北海産ガス1社と日本商社1社が10月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンの手当てに関心を示しているようだ。クウェート石油(KPC)が実施していた販売入札は中東トレーダー1社が落札したもよう。価格は10月CP対比20ドル前後のディスカウントに相当する水準だったとみられている。買い手の中東トレーダーはこのカーゴをインドへ仕向ける意向のようだ。現地時間10日10時に締め切り、同日17時有効期限で実施されていたこの販売入札の対象は、10月2~3日ミナアルアマディ積みプロパン1万1,000トン/ブタン3万3,000トンだった。KPCは11月CPリンクでの応札を条件に課していた。
日本国内:
9月渡しの商談水準は京浜でプロパンが45,800~46,500円と横ばいだった一方、ブタンは44,300~44,900円に小幅下落した。需給緩和を受けた。元売り勢は冬場に向けて在庫温存を優先し、スポット供給価格をプロパン47,000円以上、ブタン45,000円以上に据え置いている。これを受けて、売りポジションのディーラーも唱えの引き下げを躊躇している。売唱えはプロパン46,000円台半ば、ブタン45,000円弱で聞かれた。しかし、実需低迷が続く中、買い手の大半はターム玉の引き取りに注力しており、スポット購入に関心が薄い。