アジア石油製品=9月14~18日:韓国積み灯油は上伸、「ラニーニャ現象」発生で需要増に期待
ガソリン 北東アジア積み92RONガソリン(MR船型)の市況連動相場は中国積みが小幅安。インドネシアやベトナムなど、東南アジアの需要不振が相場を下押した。中国海洋石油(CNOOOC)が入札を通して10月10~11日華南積みの92RONガソリンMR船型を販売した。価格はFOBベースでシンガポール市況(92RON)に対し20セントのディスカウトだった。
ナフサ 中東積みナフサ(LR船型)の市況は変わらず。サウジアラビア国営石油会社のサウジアラムコは、ラスタヌラ製油所の定修を9月末に終える予定で、ナフサの供給は増える見通し。一方、クウェート国営石油会社(KPC)は、製油所の拡張計画について新型コロナウィルス感染症拡大の影響で工事が遅延しており、同国からの供給は引き締まっている。トレーダー筋によると、「中東産油国は国々によって状況が違うため、中東積み供給の増減については一概にいえないものの、上昇基調にある北東アジア着市況を背景に、中東積み相場も堅調に推移している」という。
中間留分 韓国積み灯油(SR船型)の市況連動相場は上昇。供給引き締まりを受けた。採算性の悪化を背景とした石油会社の生産調整を背景に、スポット市場での売り物は減少している。また、冬季の気温が低くなりやすい「ラニーニャ現象」が発生したことにより、需要増を予想する業者が多い。このため、売り手は先高を意識し、唱えを引き上げている状況だ。
重油 韓国積み3.5%S重油(380cst)の市況は変わらず。スクラバー搭載船による船舶燃料向け3.5%S重油の底堅い引き合いが相場を下支えている。GSカルテックスは高硫黄重油の販売が好調なようだ。一方、台湾のフォルモサ石油化学(FPCC)は9~10月にかけて高硫黄重油の売買入札を計画していないという。同社の製油所は稼働率が低下しており、生産が減少しているためだ。
|
|