国内石油製品=11月9~13日:陸上 東名阪の製油所出しは上げ基調鮮明、元売り仕切り上げで
【陸上】
堅調に推移した。元売り各社が週決め仕切り価格を引き上げたため、コスト面で押し上げ圧力がかかった。また、原油相場の上昇から、元売り各社は翌週、大幅に仕切りを引き上げるとの観測が台頭。先高観が急速に強まり、安値拾いの買いが増勢となった。半面、月間平均玉を抱えた業者は販売を先延ばしにしたため売り物が減少、買い優勢が顕著になった。こうした中、中間三品は旧外資系元売り玉を担いだ卸業者による仮需オーダー囲い込みを目的とした売り攻勢が目立った。生産過剰感から出し元の販売意欲が高まったことが背景にありそうだ。
【海上】
底堅く推移した。ENEOSをはじめとした主要出し元各社が仕切り価格を前週から1,000円引き上げた。これにより系列対比で割安感が強まったスポット市場の買い気が高まる半面、仕入れコストが上がったプレーヤーは値上げしたため、買い優勢のマーケットが形成された。原油、先物相場が週前半に大幅に切り上がったため、先高観測が強まり買い気を刺激した面もある。なかでもA重油の堅調さが際立った。寒気の到来で陸上市場においてボイラー向けの出荷が伸び始め、陸揚げ見合いの海上玉に対する引き合いが出た。また、灯油の北向けの転送需要も徐々に盛り上がりをみせ始め、バンカー向けの引き合いも増勢となった。
東京 : 国内製品チーム 須藤 03-3552-2411Copyright © RIM Intelligence Co. ALL RIGHTS RESERVED.