国内石油製品=11月16~20日:陸上市況に天井感、海上灯油は綱引き継続
【陸上】
元売り各社が週決め仕切り価格を2.5円引き上げたものの、全国的な新型コロナの感染再拡大や厳冬予想から一転、初夏を思わせる高温を記録するなど、ガソリン、灯油に対する強気の相場観を修正する市場関係者が多かった。
実際19~20日にかけて値上げした販価を修正する動きが各地区で散見。ガソリンは16日の4リム価格41.95円に対して20日は42.8円と、上げ幅は0.85円にとどまった。元売り各社の系列仕切り引き上げとは一線を画し、スポット市場は天井感を強めた格好だ。
【海上】
灯油の綱引きが継続。高温による需要減を見越す売り方に対し、陸上向けの系列価格対比で割安とみる買い方のやり取りが続き、連日上げ下げの動きがみられる。一方、ガソリンや軽油は市中に出回るスポット玉が限られており、値動き自体は落ち着いている。全体的には陸上市況の底上げに呼応した値動きだ。
札幌市で4日に初雪を観測し、市場関係者の多くが本格的な冬季商戦入りを意識したものの、その後は気温が高めに推移したため、上げの勢いは失速。16日から20日の変動幅は、京浜ガソリンが2,100円、京浜軽油は2,450円の上げに対し、京浜灯油は1,000円、西日本は600円の上げにとどまった。今週は売り方に分があったようだ。
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