石油化学=2月22~26日:エチレン急反発、米国での設備の停止で
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は前週よりも水準が一段切り上がった。原料コストの指標となる原油やナフサや誘導品であるスチレンモノマー(SM)の相場がそれぞれ上昇したことを受けた。北東アジア着のパラキシレン(PX)相場も大きく上昇した。原油やナフサ相場の基調が強いことを受けた。また、原料高を背景とした先高懸念が高まり、需要家が必要量の買付けを急いでいることも、相場を押し上げる要因となっている。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は、需給の引き締まりを受けて上昇した。米国では寒波の影響からエチレン設備を含む多くの石化設備が停止したほか、出荷設備も不具合により3月前半ごろまで停止しているため、米国品の品薄感が強まった。一方、これまでのエチレン安を受け誘導品の採算性は向上しており、買い気は堅調となっている。週初めには、3月着の成約が999ドルで伝えられた。
アジアのプロピレン市場は旧正月連休明け後中国国内相場が上昇していることを受け、商談水準が切り上がった。また、米国で発生した寒波の影響で多くの誘導品相場が高騰している。こうした状況下、需要家の買い気が強まった。
アジアのブタジエン相場は需要堅調を受け上昇した。域外品の売り物が消えていることに加えて、供給に潤沢感が見られない。また、中国国内相場が上げ基調となっており、需要家の買い気が強まっている。
東南アジア市場では、ロッテケミカル・タイタンが入札を通し3月後半積みをスポット販売した。また、タイPTTGCも3月初め積みの販売入札を実施した。