電力=3月1~5日:春の陽気で東は軟化、太陽光減で西は上昇
3月1~5日受渡の電力スポット価格24時間の週間平均は、前週に比べ東日本が続落した一方、西日本が反発した。引き続き、春らしい気温が続き、暖房需要が減少傾向となる中、西日本では曇天の日が多くなったため、太陽光発電が限定的となり、昼間価格が底上げの動きとなった。
週を通じた実勢高値は、2日受渡の中部から四国の西日本5エリアで付けた13.03円、実勢安値は3日受渡の九州で付けた0.01円となった。 エリア別に24時間の週間平均を見ると、北海道が前週比0.36円高の8.71円、東北が同0.70円安の7.46円、東京が同0.98円安の7.50円、中部と北陸が同0.90円高の7.02円、関西、中国、四国が同0.92円高の7.04円、九州が0.89円高の6.70円だった。
3月1~5日の9エリアの電力需要は127億8,480万8,000kWhとなり、2月22~26日の128億4,556万6,000kWhから0.5%減少した。なお、曜日を合わせた前年の3月2~6日の需要実績は128億9,802万9,000kWhで、前年からの減少率は0.9%となった。
JEPXの先渡市場では、約定がなかった。
3月1~5日の東京商品取引所(TOCOM)で、電力先物市場の約定はなかった。
3月1~5日の欧州エネルギー取引所(EEX)の約定結果は下記表のとおり。週を通じて30件の約定があり、特に5日は約定件数が合計で18件、約定量が17万8,992MWh(1億7,899万2,000kWh)と、1日の約定件数および約定量ともに過去最多に達した。
3月8日の週も、週を通じて春らしい気温となる予報。九州から関東では、最高気温が15度以上の日が続く見通しで、西日本では20度前後に達する日もありそう。寒冷地でも平年を上回る日が続く見通しで、全エリアでスポット価格も軟化傾向になると見られる。ただ、天気は日によって変わりやすい見通しのため、特に太陽光発電比率が高い西日本では、太陽光の増減によって昼間価格が大きくブレる可能性がある。 |