LPG=4月5~9日: 5月前半着と後半着の価格差が広がる
CFR極東:
極東着相場は先週、5月後半着の供給増加を受けて下落した。ただ、5月前半着市場はファームな売唱えが聞かれず、5月前半着と5月後半着の格差が10ドル以上開いている。この背景には、パナマ運河での滞船が長引き、5月前半に極東へ到着するカーゴを抱える売り手が少ないことがある。Rim Asia Indexは8日時点でプロパンが560.00ドルと2日比10.75ドル安、ブタンが520.00ドルと同10.75ドル安。中国向けでは、5月下旬華東着プロパン2万3,000トンが4月CP対比40ドル台前半のプレミアムで成約されたようだ。
FOB中東:
5月CPは前週末からほぼ変わらず、プロパンが510ドル前後、ブタンが480ドル前後と予想されている。スポット市場では、クウェート産ガス1社が4月末積みプロパン/ブタン各2万2,000トンと5月初め積みプロパン3万3,000トン/ブタン1万1,000トンを相次いで販売した。極東着市場で5月前半着の供給が引き締まっていることから、中韓輸入業者がこれらのカーゴの手当てに関心を示したもよう。5月CP対比のディスカウントはプロパンが5~10ドル、ブタンが15~20ドルに上昇した。
日本国内:
京浜の4月渡しはプロパンが70,100~70,500円、ブタンが67,400~67,800円に下落した。需給緩和を受けた。5月CPが4月CPを下回るとの予想を受けて、複数の売り手が販売を急いでいる。売唱えはプロパン70,000円台半ば、ブタン67,000円台後半で聞かれた。しかし、買い手の大半は相場に下げ余地があるとみて、様子見に徹している。新型コロナの感染拡大と気温上昇に伴い、プロパンとブタンの実需は鈍い。