電力=4月5~9日:東西ともに前週比で上昇、火力発電の停止などで
4月5~9日受渡の電力スポット価格24時間の週間平均は、前週に比べ東西ともに上昇した。1日に東西で複数の火力発電が長期計画停止に入ったほか、定期点検入りの火力発電も一段と増え、予備力が一段と低下。さらに、北海道では週後半に降雪となるなど寒さが強まったことも、強材料となった。ただ、週を通じて過ごしやすい気温となったほか、西日本は晴れ間の日も多くなったことで、九州エリアでは連日、再エネの出力制御が実施された。このため、九州の日中時間帯の複数コマでは、0.01円の並ぶ日が続いた。また、東西間を結ぶ周波数変換設備(FC)では、3月31日夕方から210万 kWの運用が始まり、夜間時間帯の東西分断はほぼ解消。ただ、日中時間帯では太陽光発電が潤沢になると、分断する動きが散見された。
週を通じた実勢高値は、9日受渡の全9エリアおよびシステムプライスで付けた10.59円、実勢安値は連日で付けた0.01円となり、九州では5~9日の日中時間帯で並び、中部から四国の5エリアでは7日と8日、システムプライスでは6~9日で付けた。 エリア別に24時間の週間平均を見ると、北海道が前週比1.37円高の6.52円、東北が同1.41円高の6.56円、東京が同1.12円高の6.61円、中部と北陸が同1.18円高の6.19円、関西が同1.19円高の6.20円、中国と四国が同1.17円高の6.18円、九州が0.28円高の4.86円だった。
3月29日~4月2日の9エリアの電力需要は113億1,368万3,000kWhとなり、3月29日~4月2日の108億1,209万kWhから4.6%増加した。なお、曜日を合わせた前年の4月6~4月10日の需要実績は113億3,364万1,000kWhで、前年からの減少率は0.2%となった。
JEPXの先渡市場では、約定がなかった。
4月5~9日の東京商品取引所(TOCOM)の約定結果は下記表のとおり。
4月5~9日の欧州エネルギー取引所(EEX)の約定結果は下記表のとおり。なお、4月2日と5日は欧州が祝日だったため休場だった。
4月12日の週は、雲の多い日が多くなりそう。週明け12日は全国的に晴れる予報だが、13日は全国的に雨雲が広がる見通しで、14日もほぼ晴れ間は期待できそうにない。15日は晴れ間が戻る予報だが、16日まで曇りがちな天気になると見られる。このため、5日の週に比べると、太陽光発電は減少すると見られ、天気が昼間価格の押し上げ要因となりそうだ。 |