LNG=5月17~21日:北東アジア着相場は反落、需給の弱さが顕在化
DES北東アジア相場は反落した。商いの中心となる7月前半着が9.50~9.80ドルと先週末から70セント切り下がった。需給の緩さから、市場のセンチメントが一気に弱気に転じた。北西豪州大陸棚プロジェクト(NWS、年産1,630万トン)、豪プレリュードプロジェイクト(同370万トン)で生産障害が続いたうえ、インドネシアのボンタンプロジェクト(同2,380万トン)の液化設備1基でも障害が発生したが、代替購入の動きは見られず品薄感は台頭しなかった。半面長期契約価格と比べた割高感から、スポット需要が減少傾向に転じた。 【FOB中東、DES南アジアおよび中東】 インドでは需要が低迷しており、一部のカーゴの仕向け先がインドから韓国へ変更された。インドでは天然ガスに加え石油の需要も低下しており、インド国営石油会社(IOC)は製油所の稼働率を84%まで引き下げた。一方で、バングラデシュやパキスタンから需要が浮上した。パキスタンLNG(PLL)が7月~10月着を少なくとも14カーゴ買い付ける準備を進めるとともに、パキスタン国営石油会社(PSO)が入札を通して7月着2カーゴの買付けに動いた。この他、国営ペトロバングラが、入札を通じてAOTトレーディングから1カーゴを10.1997ドルで購入した。 【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】 米フリーポートLNGが19日締めの入札を通し、11月~2022年3月フリーポートプロジェクト(年産1,500万トン)積み計5カーゴを販売した。日本商社が米ヘンリーハブ天然ガス市況の115%に対して4.00ドルのプレミアムで落札した。 |
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