電力=5月17~21日:東西で前週から一段高、太陽光減の影響が顕著に
5月17~21日受渡の電力スポット価格24時間の週間平均は、前週から東西ともに上昇。全国で曇りや雨の日が多くなり、太陽光発電が限定的となったため、昼間主導で底上げの動きが進んだ。5月11日に梅雨入りした九州南部に続き、15日に九州北部、四国、中国地方、16日に近畿、東海がそれぞれ梅雨入りした。いずれも昨年から1カ月程度、平年から20日程度早い梅雨入りとなった。
週を通じた実勢高値は、20日に北海道から九州の全9エリアとシステムプライスで付けた16.51円、実勢安値は20日に北海道と東北で付けた4.01円だった。 エリア別に24時間の週間平均を見ると、北海道が前週比1.03円高の8.40円、東北が同1.07円高の8.44円、東京が同1.06円高の8.58円、中部、北陸、関西、中国、四国の5エリアが同1.54円高の9.05円、九州が同1.83円高の8.88円だった。
5月17~21日の9エリアの電力需要は111億589万kWhとなり、前週10~14日の107億3,242万8,000kWhから3.5%増加した。なお、曜日を合わせた前年の5月18~22日の需要実績は102億4,256万4,000kWhで、前年からの増加率は8.4%となった。
JEPXの先渡市場では、18日と19日に約定があった。 18日は東京エリアで3件の約定があり、5月29日~6月4日の24時間型で8.11円が1MW、5月29日~6月4日の昼間型で8.35円が5MW、6月5~11日の昼間型で8.76円が1mWだった。 19日は関西エリアで6件の約定があり、21年12月月間の24時間型で9.75円が5MW、22年1月月間の24時間型で9.92円が5MW、22年2月月間の24時間型で9.70円が5MW、5月22~28日の昼間型で9.50円が25MW、5月22~28日の昼間型で9.50円が5MW、6月26日~7月2日の昼間型で9.02円が5MWだった。 ※昼間型は平日8時~18時の受渡
5月17~21日の東京商品取引所(TOCOM)の約定結果は下記表のとおり。
5月17~21日の欧州エネルギー取引所(EEX)の約定結果は下記表のとおり。
5月24日の週も底堅い値動きとなりそう。週半ばに晴れ間が広がる見通しだが、曇りや雨の地域が多い予報のため、太陽光発電は限定的となり、昼間価格が強基調で推移すると見られる。太陽光発電の影響度が大きい西日本では、特にその傾向が強まると見られ、引き続き価格は西高東低で推移する日が多くなりそうだ。 |