LNG=9月13~17日:北東アジア着相場は暴騰、欧州の天然ガス相場の強さ受け
【DES北東アジア】 DES北東アジア相場は暴騰した。商いの中心となる11月後半着が24.65~24.95とドルと先週末から4.25ドル切り上がった。欧州における天然ガスの供給懸念が解消されないなか、米国出しのLNGの供給に支障が出た。マレーシアのビンツルプロジェクト(年産2,800万トン)やサハリン2プロジェクト(同1,080万トン)など北東アジア向けの供給量が多いプロジェクトの生産障害が続いていることも重なり供給タイト感が強まった。これまで割高感からスポット購入を控えてきた一部需要家が期近着を中心に買付けに動き出したことも、相場を押し上げる要因となった。 【FOB中東、DES南アジアおよび中東】 オマーンLNGは、10月にオマーンプロジェクトで船積みする1カーゴに関して、トレーダーや需要家など複数プレーヤーに対して関心表明書(EOI)の提示を求めた。北東アジアへ10月24~26日に到着するカーゴが対象。オマーンプロジェクトでは、第1液化系列の生産障害に伴う生産量の減少を受け、供給に遅れが発生した。ただ15~16日にかけては、これまで船積みに向け滞船を余儀なくされていた標準型「ソハールLNG」号(同13万7,248立方メートル)への供給が始まるなど、9月中旬にかけてわずかながら供給量が回復した。 【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】 ハリケーン「アイダ」により期先の供給減少懸念が解消されないなか、ハリケーン「ニコラス」が直撃し、フリーポートプロジェクト(同1,500万トン)の3カ所の液化設備がすべて稼働停止した。同プロジェクトでは15日に、DFDE型「ゴーラーセルシウス」号(容量16万立方メートル)が積み込み作業を終え出航したものの、今回は在庫から供給された。 |