LNG=11月15~19日:北東アジア向け需給逼迫、複数プロジェクトで生産不良
【DES北東アジア】 ブルネイプロジェクト(年産720万トン)では、オペレーターのブルネイLNGが1カーゴ単位の供給量を減らした。JERA、東京ガス、大阪ガスや韓国ガス公社(KOGAS)など長期契約者が引き取る数量は、一部がフルカーゴではなくパーシャルサイズになった。マレーシアのビンツルプロジェクト(同2,800万トン)、インドネシアのボンタンプロジェクト(同1,150万トン)、豪州のプレリュードプロジェクト(同360万トン)に加え、11月中旬にかけては、インドネシアのタングープロジェクトの第2液化系列(同380万トン)、豪州のゴーゴンプロジェクトの第1液化系列(同550万トン)での設備障害が明るみにでるなど北東アジア向けの供給量が大きく減少するなか、ブルネイプロジェクトでも供給量が減少していることから、北東アジア向けの供給タイト感が一層強まった。 【FOB中東、DES南アジアおよびおよび中東】 アラブ首長国連邦(UAE)のADNOC LNGが11月9日に締め切った4~9月にダス島プロジェクト(年産560万トン)で船積みするカーゴを対象とした販売入札は、このうち一部をガスプロムが落札した。今回の入札で販売された6カーゴの落札価格は、いずれもブレント原油価格の16~17%。ガスプロムが購入したもののうち一部は、ブレント原油価格の16.5%前後だった。 【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】 11月上旬に生産が復旧した西アフリカのビオコ島にある赤道ギニアプロジェクト(年産370万トン)の出荷は順調だった。復旧して以降2隻目となるTFDE型「ゴーラークリスタル」号(容量16万立方メートル)は11月16日、赤道ギニアプロジェクトに到着した。11月11日に出航したX-DF型「SCFバレンツ」号(容量17万4,000立方メートル)はインドへ向かった。 |