石油化学=11月29日~12月3日:コロナ変異株警戒で上値の重い展開に
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場および北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は軟調となった。新型コロナウイルスの変異株の感染による心理悪化で原油相場が11月下旬に急落、その後はベンゼン、PXとも市場心理が悪化したままだ。また、ミックスキシレン(MX)、パラキシレン(PX)は北半球でガソリン向け需要が低下する時期となっていることも相場を下押す要因となった。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は弱含んだ。このところの原油相場の下落や、誘導品相場の軟化により、買い気が後退していることを受けた。週半ばには、成約可能な水準は1,050~1,100ドルとの見方が聞かれた。ただ、2022年の契約価格交渉が行われていることもあり、スポットの商談は低調となっている。
アジアのプロピレン相場は原油安を受け軟調となった。
北東アジア市場では、原油市況が暴落しているなか、需要家の買い気が後退し、下落した。また、中国国内の供給に潤沢感があることもあり、需要家は輸入品に対する買い気が薄まった。しかし、FOBベースでの2022年の長期契約の交渉が進んでいるなか、スポット玉の商談が薄い恰好となった。
アジアのブタジエン市場は様子見ムードが強い。
北東アジア市場では、2022年の長期契約の交渉が中心となっており、スポット玉の商談が低調となった。また、需要家はスポット玉を買う必要が薄い。一方、販売を急ぐ売り手も見られない。
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