石油化学=3月7~11日:芳香族製品相場は、原油連動で荒い値動きに
【アロマティクス】
北東アジアの芳香族製品相場は週明け、前週末に比べて大きく上昇して取引が開始されたが、その後は原油相場が水準を切り下げたことに伴い上げ幅を大きく削る展開となった。原油相場の急反落が、需要家が現在の相場水準でベンゼンやパラキシレン(PX)などを買い付けることによる不安につながっている。こうしたことも、相場を大きく押し下げる要因となった。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は強含んだ。原料コスト指標となる原油やナフサの相場が高水準で推移するなか、エチレンメーカーの減産により品薄感が強まったことを受けた。一方、エチレンのコスト上昇が誘導品相場へ転嫁し切れていないなか、需要家からの買い気は鈍い。このなか週後半に、気配値としては1,350~1,400ドルまで相場が上昇していると聞かれた。韓国積みの取引では4月積みの成約が1,505ドルで伝えられたものの、割高感があるとの見方が多い。
アジアのプロピレン相場は様子見ムードが強まった。
北東アジア市場では、原油、ナフサ市況が高騰しているなか、石化メーカーは原料コストをプロピレン相場に転嫁しようとしている。しかし、誘導品であるポリプロピレン相場が軟調に推移しており、需要家の買い気が乏しい。こうした状況下、様子見ムードが中心となった。
東南アジア市場では、設備の減産が続いており、供給にタイト感がある。
アジアのブタジエン市場は原料コスト高を受け続伸した。
北東アジア市場では、原料コストが高いうえ、設備のトラブルおよび減産により、供給にタイト感が強い。加えて中国石化が工場出し価格を引き上げていることも手伝い、相場の基調が強まった。