電力=3月28日~4月1日:東西ともに前週比で大幅安、春の陽気で需要減少
3月28日~4月1日受渡の電力スポット価格24時間の週間平均は、東西ともに前週比で大幅安。前週は、季節外れの寒波が関東地方に押し寄せた影響などでスポット価格も急騰したが、28日以降は春らしい気温で推移する日が多くなり、需要も鈍化傾向となったため、価格も上値が抑制された。また、西日本では晴れ間に恵まれた日が多かったため、太陽光発電の影響で日中価格は下押し傾向が強まり、価格は東高西低で推移する日が多くなった。
週を通じた実勢高値は、29日の中部から四国の西日本5エリアで付けた37.29円となった。一方、実勢安値は0.01円で、28日と30日が北海道と東北、29日が北海道、東北、九州、4月1日が東京除く8エリアとシステムプライスで付けた。 エリア別に24時間の週間平均を見ると、北海道が前週比21.42円安の17.90円、東北が同22.18円安の17.70円、東京が同24.62円安の23.63円、中部が同10.45円安の21.18円、北陸、関西、中国、四国の4エリアが同10.97円安の20.58円、九州が同11.93円安の16.67円だった。 売買入札量の週間平均は、前週比で売りが11.7%増の10億2,627万4,930kWh、買いが12.7%減の9億6,525万2,510kWhとなった。約定量の週間平均は、前週から2.7%増の8億2,988万7,480kWhだった。
3月28日~4月1日の9エリアの電力需要は114億9,964万5,000kWhとなり、前週3月21~25日の124億3,735万6,000kWhから7.5%減少した。なお、曜日を合わせた前年の3月29日~4月3日の需要実績は108億1,209万kWhで、前年からの増加率は6.4%となった。
3月28日~4月1日のJEPXの先渡市場では、28日に3件の約定があった。関西エリアの月間24時間型で、22年6月物が20.80円で7MW、22年7月物で21.80円が7MW、22年8月物が24.60円で7MWだった。
3月28日~4月1日の東京商品取引所(TOCOM)の約定結果は下記表のとおり。
3月28日~4月1日の欧州エネルギー取引所(EEX)の約定結果は下記表のとおり。
4月4日の週の最高気温は、九州から関東にかけて20度前後で推移する予報となり、電力需要は一段と低下傾向になると見られ、昼間価格の上値は抑制されそう。特に晴れ間が広がると、潤沢な太陽光発電が見込まれるため、日中時間帯の価格は下押し圧力が強まりそうだ。一方、燃料価格は引き続き高値圏で推移していることもあり、夕方以降の昼間価格や夜間価格は20円台や30円台のコマが多くなると見られ、引き続き晴れた日の昼夜格差は拡大傾向となりそう。
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