石油化学=4月4~8日:ブタジエン一段高、ナフサクラッカーの稼働低下で
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場および北東アジア着のパラキシレン(PX)相場はいずれも原油相場の動きを反映し、週前半に強含み、週半ば以降は軟調に推移する展開となった。ただ、原料コスト指標となる原油やナフサが上昇していた際には、ベンゼン、PXともにこれらコスト指標に対するマージンは圧縮していた。しかし、足元ではコスト指標の下げが早いためマージンは回復しつつある。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は軟化した。エチレン相場に対する誘導品の採算性は悪化した状態が続いている。また、需要国である中国では上海などの地域で新型コロナウイルスの感染拡大に伴う都市封鎖が実施されており、誘導品や最終製品の工場は稼働率が低下している。このような状況下、エチレンに対する買い気が弱まり相場が押し下げられた。週後半には、相場について気配値で1,350~1,400ドルとの見方が聞かれた。
アジアのプロピレン相場は軟調となった。
北東アジア市場では、中国で新型肺炎の感染が広まっており、需要が後退している。これにより、一部売り手に余剰が生じ、販売を急いでいる動きが見られる。こうした状況下、相場が軟調となった。
韓国積みでは、メーカー2社が5月積みの販売に出ていた。
アジアのブタジエン相場は堅調に推移。
北東アジア市場では、誘導品である合成ゴム相場が軟調に推移するなか、需要家は先安観からスポット買いに消極的。一方、売り手は供給タイトおよび仕入れコスト高を背景に販売を急いでない。こうした状況下、膠着状態となった。
東南アジア市場では、メーカー1社が5月積み2カーゴを対象とする販売入札を実施した。