LPG=4月4~8日:売り手の増加で極東着相場は軟化
CFR極東:
先週の極東着相場は供給増を受け下落した。Rim Asia Indexは7日時点で、プロパンが827.50ドルと1日比38.75ドル安、ブタンは847.50ドルと同38.75ドル安。5月前半着の売り手が表面化し、6日にはSKガスがグレンコアにプロパン2万3,000トンを5月CP対比24ドルのプレミアムに相当する水準で販売した。この成約後も、少なくとも売り手3社がプロパン4万6,000トンを販売可能とみられ、供給過剰感が広がった。5月後半着でも、売り手2社がプロパン2万3,000トンの販売打診に動いている一方、買い手は5月前半着カーゴが売り余り、後半着の供給が増加するとみて、商談を急いでいない。
FOB中東:
5月CPはプロパン810ドル前後、ブタン830ドル前後と予想されている。複数の5月積みカーゴが成約された。欧トレーダー1社は北海産ガス1社あるいは他の欧トレーダー1社に対し、5月12~13日クウェート積みプロパン/ブタン各2万2,000トンを5月CP対比10ドルのディスカウントで販売したもよう。また、タイ輸入1社も5月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンを同水準で手当てしたようだ。これら買い手はいずれもインド向けのターム供給契約を保有しており、買戻しに動いたとみられる。一方、中東産プロパン単体に対する需要は見当たらず、5月積みプロパン4万6,000トンの商談水準は5月CP対比15~20ドルのディスカウントに落ち込んでいると市場関係者はみている。
日本国内:
4月渡しの陸上相場は、京浜はプロパンが117,000~117,300円、ブタンが121,000~122,000円に下落した。一部の元売りがスポット供給を積極的に展開したことが主因。しかし、週半ば以降は、川崎出しプロパンの供給が引き締まった。元売り1社が川崎出しプロパンの出荷を前年比60%に削減するなか、ディーラーの購入が集中したことが主因。