LNG=4月18~22日:ビントゥルの供給減や遅延の影響は限定的
【DES北東アジア】 マレーシアのビントゥルプロジェクト(年産2,800万トン)の天然ガスからコンデンセートを分離する設備のポンプ装置で3月末から4月上旬にかけて発生した障害は、少なくとも4月中旬までに解消された。日本企業は「コンデンセートの分離設備に障害物が絡まり稼働が停止となっていたが、修繕が完了し稼働は再開した」と伝えた。今回の障害に伴う供給減や遅延は限定的となった。一方、ビントゥルプロジェクトのティガプロジェクトでは、天然ガスを生産する設備に設置された水銀除去設備の稼働が順調と見られ、長期契約者向けの供給に遅延は見られず、新たなキャンセルも発生しなかった。 【FOB中東、DES南アジアおよび中東】 国営パキスタンLNG(PLL)は4月21日締め切りで、5月着と6月着各3カーゴの買付け入札を開示した。対象はポートカシム基地(年間受入能力980万トン)に5月12~13日、17~18日、27~28日と6月1~2日、6~7日、16~17日到着となる計6カーゴ。応札価格の有効期限は東京時間4月22日。PLLはこのところの相場の下落を好感してスポットの買付けに動いた。パキスタンでは、5~6月は多くの地域で日中の? ナ高気温が35~40度まで上昇しLNGの需要期となる。 【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】 アルゼンチン国営のIEASAは4月27日締め切りで、6~7月にエスコバル基地(年間受入能力610万トン)とバイアブランカ基地(同370万トン)へ到着する計12カーゴを対象に買付け入札を開示した。エスコバル基地向けは6月2日、5日、8日、13日、18日、23日、28日、7月2日着8カーゴ、バイアブラン基地向けは6月12日、19日、26日、7月3日着4カーゴ。IEASAはボリビア産天然ガスの供給が減少したため、代替としてLNGの輸入を増やす必要がある。 |