LPG=5月9~13日:6月後半着の供給増で極東着下落
CFR極東:
先週の極東着相場は週前半の原油安と6月後半着の売り手出現に伴い弱含み。Rim Asia Indexは12日時点で、プロパンが816.25ドルと6日比15.25ドル安、ブタンは826.25ドルと同15.25ドル安。パナマ運河の混雑に伴い、6月前半の到着を予定していた一部のカーゴの到着が6月後半に遅れると見込まれている。この状況下、6月後半着プロパン単体の売り手が市場に漸増した。11日はBGNがSKガスに6月後半着プロパン2万3,000トンを6月CP対比10ドルのプレミアムに相当する水準で販売。また、中国トレーダー1社も同荷姿を販売した。この成約後も、ガンボーがプロパン4万6,000トンの販売打診に動いているほか、中東トレーダー1社、豪トレーダー2社と華東輸入1社がプロパン2万3,000トンの売りポジションを示している。
FOB中東:
6月CPはプロパンが805ドル、ブタンが815ドル前後と予想されている。中東産ガス各社に6月積みスポット販売余地がある。アブダビ産ガス1社、カタール産ガス1社とクウェート産ガス1社はそれぞれ、6月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンもしくはプロパン1万1,000トン/ブタン3万3,000トンの販売が可能で、インド輸入業者勢に対し販売打診を行っていたと伝えられた。一方、北海産ガス1社がプロパン/ブタン同率玉を物色中とみられていたが、同社はこの需要を満たし終えた様子。
日本国内:
5月渡しの陸上相場は、京浜でプロパンが118,900~119,400円、ブタンが123,900~124,300円にいずれも下落した。需給緩和を受けた。川崎出しプロパンが119,000円台前半~半ばで販売可能な様子。気温上昇に伴い民生用プロパン需要の一層の減少が見込まることから、売り手は販売を急いでいる。ブタンは124,000円台前半の売り物が浮上している。しかし、買い気は鈍い。タクシー用オートガス向けブタンの出荷低迷と工業用ブタンの出荷が鈍化していることが背景。[