原油・コンデンセート=7月25~29日:アブダビ産軽質、一部に未消化玉
中東原油/コンデンセート アブダビ産原油のOTC市場での商いでは、ここへきて未消化玉が目立ち始めた。仏トタルエナジーズがマーバンを抱えているもよう。韓国やタイなど、マーバンの主要な需要家が、割安な代替油種である米国産WTIミッドランド原油の購入を進めたことが、マーバンの需要減退と荷余りにつながった。米国産原油については、今後も戦略石油備蓄(SPR)が放出される予定にあり、需給はさらに緩むとの見方も浮上している。
アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ原油/コンデンセート 9月北東アジア着の米国産WTIの市況連動相場は軟化した。アジアにおける軽油などのマージンがここにきて弱含んでいるなか、米国内でガソリン需要が鈍化しており、需給が緩んでいるようだ。国営タイ石油公社(PTT)は今週初めまでに10月着の米国産WTIミッドランド100~200万バレルをスポット購入したと伝えられた。価格はCFRベースでDTDブレントに対して6ドル前後のプレミアムだったとの情報が寄せられた。これは、ドバイ市況に対しては12.10~12.20ドルのプレミアムに相当する。9月着の相場は10月着と同等とみられる。アジア向けのWTIミッドランドは既報のとおり、上述の成約に先立ち、台湾中油(CPC)が先週の市場で10月着として計400万バレルを手当てしていた。
南方原油/コンデンセート 豪州産NWSCの商いでは既報のとおり、欧州のグレンコアが今週初めまでに売り残していた8月積みNWSCを、豪BHPビリトンが9月22~26日積みを中国向けに販売した。その後、いずれのカーゴも買い手は栄盛石化(Rongsheng Petrochemical)だったことが判明した。マレーシア産コンデンセートの商いでは、マレーシアの国営ペトロナスは先週前半に締め切った9月後半積みのムダと前半積みカケラワラの販売入札(各30万バレル)を決着させた。買い手の詳細は不明ながら、いずれもDTDブレントに対して8ドル~9ドルのディスカウントで落札されたと伝えられた。
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