第338回 (2026年3月11日)
衝撃的なニュースが飛び込んできた。米国とイスラエルによるイラン攻撃、報復として、イランは中東原油の輸送の要であるホルムズ海峡を事実上封鎖した。事前に予想する市場関係者はいたものの、実際に起こるとは驚きだった。日本の原油輸入は、中東依存度が約95%と極めて高く、長引くと日本への影響は計り知れない。ウクライナ戦争後、ロシア産原油の輸入も不可能な今、日本の中東以外の代替原油購入の選択肢は限られており、先行きは極めて不透明だ。
歴史をみてみると、戦争は世界で繰り返し起こっている。2003年には米国がイラク戦争を始めた。イラクに大量破壊兵器があるとのことで始めた戦争だった。また、ウクライナ戦争も米国など西側が支援している。
米国の戦争を主導してきたのが、軍産複合体だと言われている。軍産複合体は政治に大きな影響を及ぼしており、戦争は彼らにビジネスチャンスをもたらすため、米国の安全保障に対する脅威の存在は常に欠かすことができないと指摘する識者がいる。米国は日本など同盟国にも防衛費の引き上げを要求しているが、実際、防衛費が引き上げられれば教育や福祉などが削られ、日本の国民生活に影響が出るだろう。
戦争の裏で膨大な利益を享受する人がいる一方、犠牲になるのは一般市民など弱い立場のものだ。破壊と悲惨、人と国の尊厳が踏みにじられているうえ、経済的損失も大きい。ロッキードマーチンなど米国の代表的な軍産複合体の株価を見ると、イラン戦争開始から上昇している。なんともやるせない気持ちになった。
(高木)

