石油化学=3月11~15日:芳香族製品、原料高を受け上昇
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場、北東アジア着のパラキシレン(PX)相場はいずれも週を通じて上昇基調をたどった。原料コストの指標となる原油相場が強基調となったことを受けた。一方で川下への価格転嫁の遅れにより採算性が低下していることが重石になっているもよう。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン市場では、主要な需要国である中国で景気が低迷しており、需要に強さが見られない。台湾では、台湾中油(CPC)の第3エチレン設備の稼働再開が先送りされたためエチレンに不足感があり、誘導品設備の稼働調整が行われている。一方、東南アジア着の相場が割高な水準で推移しているため、北東アジアから東南アジア向けの売り気が見られる。
北東アジアのプロピレン市場では、台湾のフォルモサ石油化学(FPCC)が買い付け入札を実施した。同社のナフサクラッカーが停止しているうえ、残渣油流動接触分解装置(RFCC)が定修入りしたため、プロピレンにタイト感があるもよう。東南アジア市場では、インドネシアのプルタミナや、マレーシアのペンゲラン石油精製・石油化学(PRefChem)が販売入札を行っており、供給に潤沢感が見られる。
北東アジア着のブタジエン相場は品薄感を背景に高値圏での推移が続いている。ナフサクラッカーの減産や、原料としてLPGの投入が増えているため、原料となるクルードC4の生産量が減少している。東南アジア市場ではブタジエンメーカー1社が4月20~24日積みを対象に販売入札を実施した。
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