LPG=6月3~7日:極東着下落、販売意欲が旺盛で
CFR極東:
先週の極東着市場は原油安や販売意欲の高まりから下落した。Rim Asia Indexは6月6日時点で、プロパンが618.50ドルと5月31日比24.75ドル安、ブタンが593.50ドルと同比34.75ドル安。需給の緩みからブタンの下げ幅はプロパンのそれを上回った。先週の前半までは中国PDHプラント向けの需要やトレーダー勢による買い気が旺盛だったものの、売り手が相次ぎ販売に動き、相場は軟化した。7月前半着プロパン2万3,000トンは7月極東着市況対比16ドル前後のプレミアムで、7月後半着のそれは7月極東着市況対比14ドル前後のプレミアムで複数のカーゴが成約された。ブタンの商談では、売り手が散見。英メジャー1社が7月前半着ブタン2万3,000トンを、日本の元売り1社が7月着プロパン/ブタン各1万1,000トンをそれぞれ販売したとみられる。
FOB中東:
7月CPはプロパン560ドル前後、ブタン545ドル前後で予想されている。7月積みのスポット供給は潤沢だ。複数の売り手にプロパン/ブタン各2万2,000トンの販売余地があり、売りアイデアは7月CP対比8~9ドルのディスカウントで伝えられた。一方、買い気は弱く、買いアイデアは7月CP対比10ドル台後半~20ドルのディスカウントで聞かれた程度。このなか、プロパン/ブタン各2万2,000トンの商談は7月CP対比10ドル台前半のディスカウントで展開される、と一部の市場関係者は指摘した。
日本国内:
6月の京浜の陸上スポット相場は、プロパンが96,900~97,300円、ブタンは101,000~101,300円と前週から下落した。需給緩和が背景。売り手が増加しており、ディーラー間の売唱えはプロパンが97,000円台前半および97,000円台半ばに切り下がっている様子。数量限定の販売では、プロパンの売りものが97,000円弱および97,000円で見えていると伝えられた。一方、売りものの多さから、買い手は購入を急いでいない。買唱えは96,000円台で寄せられた程度。